二十九ミリ ページ31
「……」
「……」
沈黙が続いた。
本当は数分、いや数秒だったのかもしれない。
だが、梨花にはとても
長く
長く
長く
続いたように感じた。
先程のように口を開くようなこと、梨花には出来なかった。
(ヤバい…どうしよう……)
「「気まずい……」」
思わず口から出た言葉が、まさか轟と被るとは思っておらず、少しだけ笑ってしまった。
「……ふっ、被ったね」
「…あぁ、被ったな」
そして、お互いに笑い出す。
とてもこれから戦うようには見えない。
だが、さっきよりは場が和んだ。
「いきなり変なこと聞いてごめんね。
よかったら今度色々聞かせて。人に話した方が気が楽になると思う。」
「……あぁ、そうだな」
「じゃあ、気を取り直して、お互いに頑張ろ！」
コクっと轟はうなずいた。
その行動もまた可愛くて少し面白かった。
カチャ、と梨花はドアを開けた。
が、途中で開けるのをやめ、轟の方に振り返った。
「……ホントにかっきーとは付き合ってないからね……？」
と捨て台詞を残して梨花は控え室を出た。
梨花が出ていき、物静かになった部屋で一人で轟は呟いた。
「…はっ、じゃあ俺にもチャンスとかあるかな…なんてな。」
なんて、言ってたことを梨花は知るよしもない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るぅ(プロフ) - ちぃさん» はい！！！！あざっす！！！ (2019年12月10日 20時) (
レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - るぅさん» いえいえ！こちらこそ急に指摘しまってすみませんでした。 私るぅさんの作品楽しく読ませってもらってます！！！これからも頑張ってください！！！ (2019年12月10日 17時) (レス) id: ec877f35b2 (このIDを非表示/違反報告)
るぅ(プロフ) - ちぃさん» あ！すいません！ご指摘ありがとうございます！もうちょっと頭良くしてから小説書かないとですね...！ (2019年12月10日 15時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 初めまして、ちいといいます。読んでいて思ったのですが○○sidとなってるんですがsideの間違いではないでしょうか？いきなりの指摘ですみませんでした (2019年12月9日 23時) (レス) id: ec877f35b2 (このIDを非表示/違反報告)
千々 - はっはっは多すぎかワロタｗｗ (2019年8月22日 10時) (レス) id: 787908e789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るぅ | 作成日時：2019年4月18日 15時
